パリでしたいこと。
大人になってからパリに2年間の留学をしていたラボのFUMINA。
偶然にも日本でパリっ子のフランソワと出会う。
今、パリに帰ったらしたいこと、書いてみる。
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私が大好きな食べ物。チョコレート。大好きだからこそ、私の人生にはチョコレートにまつわる話がいくつかあるので、ちょこっとご紹介。
フランスはチョコレート大国。ショコラティエなんて最近やっと日本で定着しつつあるけれど、本場フランスのショコラティエが作るチョコレートは、ひとくち頬張るだけで、お料理を頂いているような、そんな気分にさせてくれる。
タブレット(板チョコ)だって、カカオの産地でまったく別物のチョコレートができて、目を瞑れば、旅ができる。その土地の、大地を味わう感覚にだって浸ることができる。
パリで過ごしていた時も、チョコレートが欠かせなかった。
チョコレートといっても、いろいろ種類があるけれど、自然とショコラノア(ブラックチョコレート)を選んで、冷蔵庫にはいつも10枚くらいのタブレットのストックを。
ショコラティエのチョコレートには、添加物が含まれていないので、健康的。日本にいわゆる板チョコとは訳が違う。
それが当然のフランスでは、小さな子もチョコレートを食べる。パンオショコラが定番なのも、美味しいのはもちろん。ショコラノアが体に良いことを知っていてのこと。
なぜこんなに食べていたかというと、大好きなチョコレートを食べると、勉強がとても捗ったから。
どういうわけか、タブレット片手にバリバリバリバリ食べると、宿題が進んだ。
私の場合、音楽を聴きながら勉強が捗るのといっしょで、チョコレートもセットにすると、気分がさらに乗って、もっと捗った。
フランス語が上達した理由のひとつ、それがチョコレート。
私の人生で思う存分食べられた、とても幸せな時間。
もう一つ、思い出のチョコレート。
帰国して2年くらい経って、フランス人になんて、滅多に会えないし、話す機会もなくなって、フランス語も忘れそうになるくらい、日本の企業に染まっていた頃。
ついにフランソワに出会った。
といっても、私の脳内イメージでは、フランス人はケセラセラ。さっきまでOUI、数時間後にはNONに変わってしまう不思議な生態系。フランス、しかも個性の強いパリで、そういう人にいっぱい出会ったので、免疫はついていた。(何があった笑)
だから、約束なんてとりあえず口から空気のように言ってるだけ、そんなふうに捉える習慣が私には身についていた。
初めてフランソワに会った時、久しぶりにフランス語が話せて嬉しくて、無表情のフランソワに、仕事の話をひとりベラベラ喋って笑って、自己満足したその日。
別れ際に、また無表情で
?「今度パリ出張あるから、チョコレート買ってくる」
むすっとした表情で言うのである。
好きなものは何なのかとか、私はこれが好きとか、まったく話していないのに…
チョコレートだって。
私は、買ってきてくれたら本当すごいな、まあ口だけだからね、フランス人は。真面目に話聞いてたら、ガッカリするだけだし。
一粒でも買ってきたら、すごいことだわ。
拍手もしちゃう。
と思いながら、
?楽しみに待ってるぅ、プ〜
と言っておいた。
2ヶ月後、忘れた頃に、フランソワから連絡が。
?チョコレート買ってきた
と言うのである。
ほほう…
私は大好きなチョコレート目当てで、ディナーのお誘いを受けた。
ちょっこれーと、ちょっこれーと!
とスキップする気持ちで(本当に目黒駅近辺でしていた)レストランに遅刻して向かうと、真面目な顔をしたフランソワが席についていた。
先にビールを飲んでいたけど無表情。
そして早速、チョコレートを私に差し出した!
なんと、そのチョコレートは、チョコレートの中の王様チョコレート!
La maison du Chocolat のチョコレート!
???
しかも箱!
2段の40粒入り!
40粒よ!?
しかも全部ブラックチョコレートの!
日本じゃ自分じゃ絶対買わない!
1万円!
(念のため、その時のチョコレートはこちらです。)
私は目を丸くした。
本当にこの人はチョコレート買ってくれた!
嘘じゃなかった!
しかも1粒じゃないのよ、
40粒!!!!
なんか…
好きかも!
と、そんな流れで、お付き合いすることになったのである。
告白があったかどうか…
よく聞かれるけど、
何もなかった!?
この40粒のチョコレートで気持ちが伝わり、
最終的には結婚までして、今に至る。
思い出いっぱいのチョコレート。
パリに帰ったら、思う存分、口の周りにチョコレートが付くくらい食べたいなあ。
パリに帰ったらしたいこと。
FUMINA